公益財団法人長野県長寿社会開発センター

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長野 シニア大学

専門コース7月授業レポート③(ビジネスデザインコース)

 2025年7月の長野県シニア大学長野学部専門コース「ビジネスデザイン」コースは、受講生たちが自分のライフプランと地域課題解決に向けた思いを深く掘り下げる機会となりました。

無形資産の重要性と社会貢献への応用

Q:今日の授業では「無形資産」という概念が繰り返し強調されました。どのようなことを学びましたか?

Aさん:はい、無形資産とは、会計上の定義だけではなく、特許権、ブランド、ロゴ、経験、スキル、資格など形はないけれど価値を生み出す源となる「形にない宝物」と捉えることができます。例えば、ワイン畑は有形資産ですが、ワイン造りの物語やブランドこそが無形資産であり、これらが顧客に信頼感を与える典型的な例です。現代社会においてこの目に見えない価値の重要性はますます高まっています。

Q:「ないものねだりではなく、あるもの探し」というフレーズが印象的でした。これは無形資産とどのように関連するのでしょうか?

Bさん:まさにその通りです。私たちはとかく、目に見えるもの、足りないものばかりに注目しがちです。しかし、宇宙の9割以上が見えていない「ダークマター」であるように、私たちの身の回りも実は目に見えないもの、つまり無形資産によって支えられています。この「あるもの」を見つけ出し、その価値を最大限に引き出すことがこれからの社会で豊かさを生み出す鍵となります。私たちの今回の講座自体も、参加者が学びを通じて見えない価値を創造する「無形資産」であることを学びました。

Q:ソーシャルビジネスにおける無形資産の重要性について、特に何が中核になると考えますか?

Cさん:ソーシャルビジネスにおいて「認知」「共感」「同意」のプロセスが非常に重要です。まず活動を知ってもらい(認知)、その内容に心を動かしてもらい(共感)、そして実際に行動に移してもらう(同意)。この一連のプロセスは、まさに信頼や共感といった無形資産を築き上げることにほかなりません。そして、フロントエンド商品(無料のお試しサービスなど)で顧客との接点をつくり、バックエンド商品(より高額で本質的なサービス)で深い関与と価値を提供するという考え方も、この無形資産を活用した関係になります。

新しい挑戦と未来への展望

Q:Dさんは今後2028年までの具体的な目標として、利用者7000人を目指すプロジェクトを掲げています。詳しく教えていただけますか?

Dさん:はい、私たちは街歩きや「回想法」に基づくレコードカフェ、といった付随事業を通じて、2028年までに利用客7000人を目指しています。将来的にはNPO法人を立ち上げたいと考えています。皆さんに詳しくお話できる日が来るのが楽しみです。

Q最後に、今日の授業で特に良かった点、学びになった点は何ですか?

Fさん:資料を事前にいただけたことが非常にありがたかったです。難しい専門用語が多いので、予習ができたことで、その場で必死に書き留めるだけでなく理解できない点を明確にすることができました。また、皆さんの質問や意見を聞く中で「ああ、そういう捉え方もあるんだ」と新たな発見があり、非常に有意義な時間でした。特にシステム思考についても、個別の問題に焦点を当てるのではなく、広く全体を見て様々なつながりを認識することの重要性を改めて学ぶことができました。

 3回に分けて、専門コース7月の授業の様子をお伝えしました。今回の授業は、受講生一人ひとりが、自身のライフプランと地域課題解決への情熱をもとに、各自の構想を深く掘り下げ、具体的な行動へとつなげていくための貴重な機会となりました。これから受講生の皆さんが、地域社会にどのような新しい価値を生み出すことができるか、今後の活動に注目が集まります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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