信州版 人生ニモウサク劇場

このページでは シニア層の社会参加や 高齢者を支える 様々な取組をご紹介します。

  • シニア事例

一人の想いから立ち上がった多文化共生ボランティアグループ。
辰野町ボランティアセンターで、日本語教室を開いている「地球人ネットワークin たつの(以下、地球人)」。シニア世代のボランティアを中心に、毎月2回の定例教室のほか、メンバーの都合に応じて日本語教室を開き、日本語初級者に寄り添いながら活動しています。

広がれ、地球人の輪!「地球人ネットワークin たつの」(辰野町)

「まだまだやることがある」
 町役場退職後、ボランティアセンターでウクレレのサークル活動をしていた宮澤 透さん(77歳)。ボランティア協議会運営委員として活動を始めた数年後に、心疾患で手術を受けました。目が覚めた時「自分は生かされている」「2度目の命、まだまだやることがある」と感じました。ちょうどその頃、中国人の知り合いから誘われて参加した、駒ケ根市の日本語ボランティア養成講座で、同市の多文化共生ボランティア団体「地球人ネットワークin こまがね」の活動を知ります。外国籍の男性が子どもと一緒に日本語教室に参加している様子を見て、『辰野でもやってみたい』と思いました。
広がれ、地球人の輪!「地球人ネットワークin たつの」(辰野町)の画像1
「ゴミの出し方」を学んでいます
「国と国では難しい関係であっても、1対1なら分かり合える」
 2018年4月、賛同者、辰野町国際交流協会会員、などを中心に20人余で「地球人ネットワークinたつの」を立ち上げました。さらに2019年4月から、日本語教室を始めました。その頃新聞記事で、外国から町内へ越してきたものの、学校に入れないでいる外国籍の子どもの存在を知ります。すぐに教育委員会へ話に行き、学校、保護者、本人と話し合いを続け、これまでに3人の就学につながりました。当初、日本語の挨拶程度しかできなかった子どもたちが、学校と、日本語教室で学び、同級生と笑顔で話せるまでになってきています。
「(これまでの経験から)国と国では難しい関係であっても、1人対1人なら分かり合えると感じています。そんなつながりを広げていきたいです。」
広がれ、地球人の輪!「地球人ネットワークin たつの」(辰野町)の画像1
日本語教室は「やさしい日本語」で
日本の暮らしの中で、日本語を覚えていってほしい
 「まずはあいさつがきちんとできること。これから日本で暮らしていく時に大切にしてほしいことをしっかり伝えていきたい。」という宮澤さん。地域で暮らすシニアならではの温かなまなざしで、子どもたちを見守り、支えています。
 時には餃子づくり、BBQ、ほたる祭りに参加するなど、会員の特技を生かしたイベントで、会員同士の交流も深めています。現在、学習者は子どもたちが中心ですが、大人の学習者、ボランティアの仲間も募集中です。「やさしい日本語」を使う日本語ボランティア講座の開催も予定しています。
 宮澤さんの第2の人生が、子どもたちの育ちを支えお互いの生き方を豊かにしていると感じました。
(藤井佳代 伊那支部シニア活動推進コーディネーター 2019.11)
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ブラジル式BBQで交流

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