信州版 人生ニモウサク劇場

このページでは シニア層の社会参加や 高齢者を支える 様々な取組をご紹介します。

  • シニア事例

 シニア大学を卒業したら終わりではなく、ここからが本番!と言わんばかりに「そこでも」「ここでも」活躍する卒業生。
 その中の一つとして「地域活動支援センターオレンジ若里」の様子をご紹介します。折り紙、モルック、手しごと等々、自分の関心事で関わることが、生きづらさを抱える人たちの豊かな暮らしにつながっています。

シニア大生、そこでもここでも大活躍!PartⅠ(長野市)NEW

ひだまりのような暖かな居場所
 地域活動支援センターは、障がいのある方が能力や適性に応じて、自立した生活を送れるようにサポートをしている施設です。
 利用者の社会交流を目的とするプログラムでは、地域住民やボランティアを受け入れています。これをきっかけに集った人たちの「居場所」や「社会参加」にもつながっています。
 施設を利用する障がい者の皆さんが穏やかに、何気なくおしゃべりができる “ひだまりのような暖かな居場所であってほしい”-オレンジ若里という名前にはそんな願いが込められています。
シニア大生、そこでもここでも大活躍!PartⅠ(長野市)の画像1
広い公園で行うモルックは開放的でとても気持ちがいい
青空の下でカコーン! 前向きになれたモルック
 「若里公園が使えるならモルックはどうでしょうか?」 折り紙ワークショップに参加した卒業生の上野さんの提案で、新たなプログラムができました。
 木片をピンに当てて点数を競うモルック。初夏の爽やかな風に乗って、公園から木のはじける音が聞こえます。「ナイス!うまい!」「やったー!」。歓声が上がり、ハイタッチ。
 屋外でスポーツをするようなってから、得点をつける、倒れた木を集める、モルックを楽しむ等の係を、みんなが率先してやるようになったとか。
 おひさまの下だと心も体も解放されて、自然と前向きな気持ちになれるのでしょうか。
シニア大生、そこでもここでも大活躍!PartⅠ(長野市)の画像1
「ナイスモルック!」「ナイスショット!」楽しそうなかけ声が上がります
手しごとカフェ
 古布や端切れを利用して、缶バッジや巾着などの小物を作っています。母の日が近いこの日は、お母さんにプレゼントする小物を丁寧に一針一針、心を込めて作っていました。
 裁縫の得意なシニア大生が、施設を利用する障がいのある方に作り方を教え、覚えた人は次の人に教えてあげる
-。おしゃべりしつつ、針を動かしつつ。いつか役立つようにと。
シニア大生、そこでもここでも大活躍!PartⅠ(長野市)の画像1
みんなが落ち着いた時間を過ごせるように、静かにコーヒーを淹れる中山政勝さん
触れ合うことで気持ちが変わった卒業生
 「ここに来るまでは、利用者との接し方に不安があったけれど、一緒にプログラムを楽しみ、大笑いしていたら、そんなことは忘れてしまった」と卒業生は話します。
 「みんなどこかに弱さを持っているのだから、補い合って助け合って生きていけるといいね。それぞれがかけがえのない1人の人間で、高齢者も障がい者もないんじゃないかな。ボランティアをする人、される人の区別はないよね」
 相手を分かろうとする気持ちが生まれ、「まちで困っている人がいたら声をかけられるようになった」という声も。

 笑顔や明るい表情は、誰にとっても元気と安心感を与えてくれています。みんなの思いと優しさにあふれた光景を見ることができました。

(2025.7 長野支部 シニア活動推進コーディネーター 岡澤ひとみ)
シニア大生、そこでもここでも大活躍!PartⅠ(長野市)の画像1
楽しくおしゃべりしながらの折り紙。「できて嬉しい!シニア大生とまた一緒にやりたい」という感想も。

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