信州版 人生ニモウサク劇場

このページでは シニア層の社会参加や 高齢者を支える 様々な取組をご紹介します。

  • シニア事例

地域には居心地のいい男性の居場所が誕生しています。その一つ、千曲市戸倉の音楽カフェを紹介します。男性の居場所づくりのヒントは、身近なところに隠れています!

こんな機会を待ってた! 男性限定のノスタルジックな音楽カフェ(千曲市)

「男性の参加が少ない」
 地域の集まりには「男性の参加が少ない」とよく耳にします。男性はおしゃべりを好まない。社交的でない…こんな理由が聞かれますが、果たして本当にそうなのでしょうか?実は「行ってみたい」と思わせる「何か」が足りないのでは…。
 2階の和室から楽しげな男性の笑い声と、ノスタルジックな曲が聞こえてきました。
「こんな機会を待っていたんだよ!」 集まったシニア男性が気分上々に話します。「いいよね~。男性が集まってこんなにも笑顔で話しているところなんて見たことないね」と、主催する戸倉公民館の北村館長もやや興奮気味のご様子。
こんな機会を待ってた! 男性限定のノスタルジックな音楽カフェ(千曲市)の画像1
説明も熱が入ります
「遅れてくるもよし、先に帰るもよし。自由で気楽な場。」
 2019年2月21日、男性限定の「音楽カフェ」が当センターとの共催事業で初めて開催されました。
 多様な人に公民館を利用してもらいたいと考えていた千曲市の中村主事は、「男性の地域とのつながり」をテーマに、長野支部が開いたネットワーク会議に出席し、シニア地域プロデューサーの丸山幹雄さん(長野市東和田)が事例発表した「ざぶとんカフェ」をヒントに、今回の音楽カフェを企画しました。
 本日の参加男性は21名。遅れてくるもよし、先に帰るもよし。自由で気楽な場。
 スタートは18時30分。持ち込み自由とあって、卓上には地酒も並びます。
こんな機会を待ってた! 男性限定のノスタルジックな音楽カフェ(千曲市)の画像1
お酒も入ります
「とっておきの俺の1枚」
 名前を呼ばれると、紙袋へ無造作に入れたレコードから「とっておきの俺の1枚」を取り出し、DJブースに渡します。
 参加者を前にして「東京で働いていた頃、レコードショップでやっと見つけたこの1枚。この曲を聴くと当時の記憶がよみがえり、今も自然と力が湧いてくる。」と、当時を懐かしみながら、レコードに秘めた想いを語る男性たち。流れる曲に「懐かしい~」と共感の歓声がたまらない様子です。
 「俺たちだって、語りたい、つながりたい」そんな男たちの本音がちらりと見えたように感じました。
 孤立することなく、ヒトや地域とかかわりを持つことが、健康長寿につながることが分かってきています。
 「行ってみたい…」と、男性たちを魅了するきっかけとは何か? ちょっとした工夫で男たちの居場所はできるのかもしれません。
 次々にかかる懐かしの曲に、そっと目を閉じてレコードに耳を傾ける男性たち…。
(齊藤むつみ 長野支部シニア活動推進コーディネーター 2019.09)
こんな機会を待ってた! 男性限定のノスタルジックな音楽カフェ(千曲市)の画像1
とっておきの1枚

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