信州版 人生ニモウサク劇場

このページでは シニア層の社会参加や 高齢者を支える 様々な取組をご紹介します。

健康の秘訣をたずねると『キョウイクとキョウヨウ』(今日行くところがある、今日用事がある)と答えが返ってきた。
そこには、待っている人がいて、そう思うだけで気持ちが高まるそうだ。
「今日もよろしく」「次回、またね」のやり取りがカラダにうれしいと話す地域の居場所を紹介します。

ここは私の目指す場所(長野市)

頭で考えるところからはじまる
シニア大学長野学部の卒業をきっかけに仲間で立ち上げた「はつらつ健康クラブ」。
発足から7年目を迎えました。

「ひろし先生、今日の私はね
『体』はココにあるけれど『頭』は家に置いてきちゃったからね(笑)」

「10時から開始だとすると、8時には起きて、上はTシャツで下はこのズボンかな・・・
そんなことを頭で考えるところから(私の)今日の健康クラブがはじまるのよ」

ここは私の目指す場所(長野市)の画像1
大木がシンボルの中央公民館
ここは私の目指す場所(長野市)の画像2
4階会場までの階段もトレーニング
ゆるやかな関係がある
遠くの方は1時間かけてやってくるという人気のクラブ。
名簿上は40名を越えています。

来ても、来なくても、途中で帰っても、自由。
1回500円のワンコインを受付で支払えば、いつでも、だれでも参加OK。

にもかかわらず、リーダーの石坂さんは心配そうに話します。
「毎回来ていた男性がコロナになって全く顔を出さなくなったの」
「一度連絡してみようか・・・」

ゆるやかな関係が、ここにはあります。

ここは私の目指す場所(長野市)の画像1
日程や会場の調整、講師の手配など全て自分たちで行う
だって、ここは私の目指す場所だから
「どうしていたの~!久しぶりだよね」

3か月ぶりに参加した宮澤さんに仲間がかけ寄ります。
お休みしていたのは体調を崩し、しばらく入院していたからだとか。一時は、歩行器を使わなくては移動できないほど体が弱っていたそうです。

「これから久しぶりに東京で暮らす息子が帰ってくるのだけれど、どうしてもその前にクラブに来たくて。だって、ここは私の目指す場所だから」

持病のある宮澤さん。

入会した当初は、杖をついて仲間にサポートしてもらいながら4階の会場まで上がっていたそうですが、健康クラブを続けてきたことで、今では手ぶらで参加できるようになったと話します。

子ども達とも「出かける場所や、やることがある」のはありがたいね、と話しているそうです。

ここは私の目指す場所(長野市)の画像1
「ちょっと痩せちゃったけどね」 と笑顔で話す宮澤さん
ここは私の目指す場所(長野市)の画像2
今日は椅子を使って調子を整えます
ここは私の目指す場所(長野市)の画像3
同じ動きのはずですが…それぞれの表現で
ゆかいで温かな健康クラブ、今では地域の居場所に
※住民自治協議会の福祉ワーカーさんと連携し、募集案内やチラシ配布に協力を得たことで、最近では地域の高齢者の参加も増えました。

自分たちの居場所が、地域の居場所へと変わってきました。

指導は、シニア大学で講師を務めた三浦 弘さん(健康運動指導士)にお願いしています。

「座ったままでも手足は大きく動かして」
「みなさん自分のことで精一杯だから、間違えても誰も見てないからね~」

アハハ、オホホ。ゆかいで温かな健康クラブ。
入口(来ても)も出口(来なくても)もゆるやか、でも気になる存在に・・・その柔軟さが笑顔と温かな関係を育み、地域に欠かせないみんなの居場所になっています。


明日は頬が筋肉痛かも。




長野支部シニア活動推進コーディネーター 斉藤 むつみ





※長野市の住民自治協議会についてはこちらhttps://www.city.nagano.nagano.jp/n042000/contents/p004586.html
ここは私の目指す場所(長野市)の画像1
最高年齢は87歳、「はつらつ」ぶりがわかります
ここは私の目指す場所(長野市)の画像2
頭でわかっていても、思うようにならないの(笑)
ここは私の目指す場所(長野市)の画像3
帰りに1階の図書コーナーで本を借りて帰るのも楽しみ

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