11月初旬、浅間山の稜線がうっすらと白く刻まれた朝、まちなかの一軒家から慌ただしそうな声が聞こえてきました。玄関先に「地域の縁側 あさひ」と看板が掲げられたこの家は、家主不在となっていた住宅を地域の交流の場として、“地元のために貢献したい”という家主のご親族や区長さんなどの協力により社会福祉協議会が開いたものです。ひとり暮らしの高齢者が孤立せず、子育て中の家族も悩みを抱え込まないように、気軽に立ち寄れて互いに支えあえるよう多くの方々に利用してほしいとのことでした。社協の担当者さんに伺うと、今後は認知症のご家族の交流(オレンジカフェ)や子育て支援などを企画する一方、いろいろ決めごとはせずに、利用する当事者に決める余地を残して活動をゆだねることで、実情に応じながら地域に“縁側”が浸透していくことを期待したいとのことでした。
まち全体に“あさひ”が当たるように、との思いが込められた「地域の縁側 あさひ」。
普段通りの姿が“縁側”には大切です。
開所式には親族や民生委員など関係者が集まりました。
以前と変わらぬ雰囲気が地域の方々をあたたかく迎えます。
当日は地元“名人”のおいしいお蕎麦がふるまわれました。広々とした庭先はきっとこれから賑やかになるはずです。
しばらく使われることの無かった椅子も、これから地域の方々の交流に活かされることになるでしょう。