シニア大学松本学部の学生の中に島内小学校のボランティアとして活動する方がいらっしゃいました。気軽に学校と関わっている様子を伺うため、地域力を活用しコミュニティスクールを推進する松本市島内小学校を訪ねました。
昇降口を入ると正面の壁には「学習ボランティア」の方々の顔写真が貼られ、ボランティアボードが設置されていました。このボランティアボードには、その日の全クラスの授業でボランティアに入ってほしい授業時間がマグネットで記されています。
学習ボランティアの皆さんは、活動の曜日や時間に決まりはありません。自分の都合のつく日や時間に学校へ行き、ボランティアボードの表をみて、「前回は一年生だったから今日は高学年のクラスに入ってみようか」「前回のクラスがちょっと気になるから引き続き・・・」といった具合に受け入れが可能な授業の教室に行きます。一方、担任の先生や子どもたちはボランティアの存在を特別気にすることもなく、ボランティアの方々も自然体で子どもたちに接します。
この日、学習ボランティアで活動されていた高見澤さんは、ご自身が民生委員だった時、会議で校長先生がコミュニティスクールについて話されたのを聞いたのがそもそもの始まり。当時の仲間に誘われ、子どもについての専門的なことはわからないが、何か役に立つのであればと学校へかかわるようになったとのことでした。子どもたちは男性の足にまとわりついたり、積もる話をたくさん話したがっていました。このような様子を経験するたび、子どもたちが抱える様々な背景が気になり、いろいろなことを考えさせられるそうです。これからも都合がつく限り学校へ足を運びたいとおっしゃっていました。
今回ボランティアの様子を拝見して感じたのは、ボランティアとして特別なことをせずとも、とにかくその場にいてくれること自体が子どもの成長にとって意義があるということでした。子どもたちに寄り添い、育ちを温かく見守る地域のパートナーとして、より多くの方に子どもたちへ目を向けてほしいと感じました。
壁に貼られたボランティアボード。ボランティアさんたちを紹介する顔写真も貼られています。
黄色のマグネットはボランティアを受け入れるクラスの授業時間を示しています。
お話を伺ったボランティアの高見澤さん。
ボランティアの方々が使用するボランティア室もあります。
ボランティア室にはボランティア一人一人の活動記録をつづるファイルがあります。
その日の活動終了後に活動を記録します。
今日は算数の授業でした。