長野市のごみ袋を取り囲み「知らなかったな〜」と口ぐちに感心するシニア大生。長野市指定のごみ袋がユニバーサルデザインになっていたことをほとんどの学生が知りませんでした。この日の授業は「障害を理解する」。前半は県の出前講座「信州あいサポート運動」の講義を受け、後半はながの盲ろう者りんごの会の協力で視覚障がいについて理解を深めるための体験講座です。アイマスクを付けて飴をなめてみました。「え〜何の味だろう?リンゴ?」「あっ ブドウだ!」とあちらこちらで笑い声が上がりました。「人は目からの情報が8割です」と講師の話に納得しました。またこの日、講師が持ち込んだ多くのユニバーサルデザインの器具を手に取りながら話が弾みました。障害になったからといって、すべてできなくなったわけではなく、このような便利な器具や、手を貸してもらうことで、可能になることがたくさんあり健常者と同じ生活がおくれます。
中途で視覚障がいになった方が、地域の草取りに誘われなくなりました。草取りができなくなったわけではなく、移動が不自由になっただけなのです。草取りの場所まで一緒に行ってくださる方がいれば地域の方と一緒に草取りができるのです。と講師は話されました。
知ること、気づくこと、考えることは楽しいことだとシニア大の授業は教えてくれます。障害理解の授業を通じて身近な人、身近なモノに改めて関心をよせる機会になったようです。
長野市のごみ袋は手提げ部分の切れ込みのデザインでゴミ袋の種類が判別できます。切れ込みひとつが不燃ごみ用(赤)、ふたつがプラスチック用(黄)、切れ込みのない袋が一般の可燃物用(緑)です。
実際に手に取ってデザインを確かめます。
視覚障がい者用の腕時計です。
文字盤に刻まれた凸部分に触れて時を読みます。
視覚障がい者用のメジャーにはハトメが打ってあります。
実際に手に触れる体験が、身近な人やモノへの関心を高めます。