信州版 人生ニモウサク劇場

このページでは シニア層の社会参加や 高齢者を支える 様々な取組をご紹介します。

  • シニア事例

山間の54地区からなる小谷村では、シニアボランティアが子どもたちの見守り活動しています。10年以上続いている活動を紹介します。

見守りのリレーで繋がる地域(小谷村)

こどもふれあい番所
 国道148号線の駐車スペースの脇に、三角屋根のかわいらしい建物が建っています。この建物は2代目『こどもふれあい番所』(以下、番所)。ボランティアの詰め所です。
 平成17年(2005年)小谷村の宮澤さん、西神さん、千國さんは、子どもの安全を守るために見守り活動をはじめました。ちょうどその頃、他県では子どもが被害に遭う事件が起きました。また、村では小学校の統廃合で全村の子どもが1つの学校へ通学を始めようとしていた時期です。そんな背景で子どもの安全を守る必要性が高まっていたと宮澤さんは振り返ります。
見守りのリレーで繋がる地域(小谷村)の画像1
こどもふれあい番所の詰め所
「ふれあい」と「体力づくり」を大切に
 学校のある朝は毎日朝7時前に、ボランティアの当番が番所へ集まります。番所の隣にはバス停があり、バスに乗り登校してくる子どもたちに声をかけます。
 「おはよう」「いってらっしゃい」のシニアの声掛けに、子どもたちは恥ずかしそうに微笑みます。そして、1㎞先の小・中学校まで歩いて登校する子どもたちを見送ります。
 学校の前までバスで行ってしまうと子どもが運動不足になり、地域の大人との関りがなくなってしまうから、バス停はあえてこの場所にあるそうです。
見守りのリレーで繋がる地域(小谷村)の画像1
「おはよう」「いってらっしゃい」
番所で顔が見える関係に
 保護者、学校の先生、番所ボランティア、バスの運転手…番所には多くの人が関わっています。子どもが降りたバスの車内では、運転手さんは子どもたちの忘れ物が無いか確認。登校につきそう保護者も番所のシニアに気軽に声をかけます。活動には、村(教育委員会)や学校、警察も、協力と応援をしています。
 番所を介して地域の人達たちが顔見知りになり関係が深まることで、気軽に情報の交換ができ、小谷村らしさを取り入れた子どもたちの見守りのリレーに繋がっています。
 会長の千國さんは、「この活動で毎朝当番がここにいて子どもたちに声を掛けることで、子どもたちには安心感を与えられている。そして自分たちは子どもから元気をもらっている。」と話してくださいました。
(遠藤梨加 大北支部シニア活動推進コーディネーター 2019.12)
見守りのリレーで繋がる地域(小谷村)の画像1
次々にバスが来ます

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